トースターを使っているときに、こんな経験をしたことはありませんか？
パンやお餅を焼き始めたら、タイマーが切れていないのに途中でヒーターが勝手に消えて加熱されなくなってしまい、いっこうに焼けない…。しばらくすると、またヒーターが赤くなるのだけれど、それまで待っているのが辛くてイライラしてしまう。
実は、市販のオーブントースターのほとんどについている「サーモスタット」と呼ばれる過熱防止機能が原因です。トースターのサーモスタットに関しては「効きすぎてすぐ切れてしまう！」「おかげで焦げ目がつかない！」など、困惑している人も多いのが実態のようです。
いったいサーモスタットって何？
誤作動じゃないの？
サーモスタットなんて邪魔じゃない？
なんとかする方法はないの？
…というわけで、今回は、トースターのサーモスタットについて説明します。
ぜひ参考にしてください。
目次
サーモスタットとは
オーブントースターを連続して使用すると庫内が高温になりすぎてしまい、発火する恐れがあるのをご存じですか？
そこでサーモスタットの出番です。
サーモスタットとは、高出力のトースター過熱から機器を保護するための自動温度調節装置です。
庫内の温度が200～250℃に達したときに、自動的にヒーターを消して庫内の温度が上がりすぎないように自動調節します。
こうして発火を防ぐのです。
一昔前のトースターにはサーモスタット機能がついていないモデルが多かったのですが、
1000W前後の高出力モデルが一般的となった現在では、サーモスタット機能がつくのが一般的です。
サーモスタットの役割
オーブントースターが高出力な理由は、「オーブン」としてパン以外の料理にも使える機能を備えているからです。
しかし、加熱しすぎてトースターの庫内が高温になってしまうと、最悪の場合には発火や火災が起きてしまいます。
トースターの周辺にある物が燃えたり溶けたりする恐れもありますし、本体の故障の原因にもなります。
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オーブントースターはそういったリスクと切り離すことができません。
そこで、火事や事故、また本体の故障などを予防するためにもサーモスタットが必要なのです。
庫内の温度が上がると発火事故を防ぐためにサーモスタットによって自動的にヒーターを消し、
庫内の温度がある程度下がったら加熱を再開します。
サーモスタットは外せるのか？
サーモスタット機能は重要な安全装置ですので、メーカー責任として外すわけにはいきません。
したがって、お客様が自分で勝手にオンオフすることはできないようになっています。
ただし、メーカーや商品によってはサーモスタット機能を無効にする方法を公開しているケースがあります。
しかしそれは難易度の高い分解ですので、専門家でなければオーブントースターを故障させてしまう可能性があります。
また、安全装置を勝手に無効にした結果、トースターの加熱が抑えられず発火を起こして火事になってしまったとしても、
メーカー保証はありませんし、火災保険の対象外にもなりかねません。自己責任と心得て充分にご注意ください。
さて、サーモスタットの重要性は理解していただけたと思います。
しかし、それでも「サーモスタットのせいでトーストの焼きあがりが遅い！」と感じる不服は収まりませんよね…。
ここからは、サーモスタットの効きすぎ対策を考えていきます。
「なるべくサーモスタット機能」が働かないようにするコツをコッソリご紹介しましょう。
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サーモスタット対策
連続使用をしない
オーブントースターの連続使用や長時間使用で庫内が高熱になるとサーモスタット機能は働きやすくなります。
その結果、ヒーターを消してしまうのは先ほど説明したとおりです。
そこで、連続使用を避けるようにすることがサーモスタットの効きすぎを抑えるコツです。
予熱のために庫内の熱をあげておくのもできるだけ避けるのがよいかと思います。
また、サーモスタットが機能してヒーターが消えたらトースターの扉を開けて庫内の温度を逃がして冷ますようにしましょう。
連続して次の調理をしたい場合にも扉を２分程度開けっぱなしにして庫内を冷やすのがいいでしょう。
庫内は清潔に
庫内やヒーターの汚れによって、サーモスタットの温度センサーの作動が正常でなくなり、
通常より早く働いてしまうことがあります。だから、オーブントースターの庫内はいつもキレイに掃除しておくようにしましょう。
トレーや焼き網、ヒーターに飛び散った汚れをキチンと落としキレイな状態で使ってください。
※トレーに残ったパンくずや食材のくず、油分が原因で庫内の熱が一定に伝導しないため、
焼きムラが起こることもあるので汚れには要注意です。
調理モードを上手に選ぶ
最近のオーブントースターには調理モードがついており、料理別の自動温度調整が可能です。
この機能によって必要以上の加熱を抑えられるため、サーモスタットの効きすぎ防止に有効です。
また、調理モードには「トースト」「焼きイモ」「お餅」「ピザ」などのメニューがあり、焼き方も選択できますので、焦げすぎや生焼けも防ぐことが出来ます。
高性能なトースターに買い替える
安価なトースターに搭載されたサーモスタット機能は構造が単純であるため、
ヒーターをすぐに切ってしまう傾向があります。しかし、マイコン搭載の高性能な製品ならば、
こまめにオン・オフを切り替えて調理に適した温度を細かく調節をすることができるので、
調理時間が長くなりすぎることはないでしょう。
サーモスタットがすぐに切れることを防止するだけでなく、電気代を抑える効果もありそうですね。
まとめ
オーブントースターのサーモスタット機能のことは理解いただけましたでしょうか。
サーモスタットは私たちを困らせるものではなく、私たちの安全を守ってくれるものです。
オーブントースターを上手に使いこなして、サーモスタットの頑張りすぎも、私たちのイライラも抑えていきましょう。
楽しいお料理ライフをお過ごしください！
