冷蔵庫は整理の仕方次第で節電できます。冷蔵庫には多くの食品を詰め込んでいる方も多いのではないでしょうか。また形の古いタイプの冷蔵庫を使っている方はいませんか。整理の仕方次第と省エネ仕様なら冷蔵庫の節電が可能です。では具体的にどのような整理の仕方をすればよいのか、また省エネ仕様ならどの程度の節電効果が期待できるのか解説します。
目次
そもそも冷蔵庫はどの程度の電気を使うの?
冷蔵庫は常に稼働している家電製品で、電気代が気になる方も多いのではないでしょうか。冷蔵庫は、家の中にある家電製品の中でも多くの電気を使うと言われています。経済産業省が公開したデータによれば、家電製品全体の14%ほどです。
経済産業省の調査データによれば、2020年の冷蔵庫の年間消費する電力は250kWhほどで、10年前のモデルでは、約400kWhです。10年間の間で大幅に減ったと言えます。しかし、家電製品の中では多くの電力を消費しているのが現状です。
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冷蔵庫の節電効果のあるポイント
冷蔵庫の消費電力は、10年前よりも150kWhほど減ったとはいえ、まだ他の家電製品よりも電気を多く消費しているのが現状です。冷蔵庫の節電ができれば、家庭内の電気使用を抑えられて家計の大きな助けになるでしょう。
ここからは、冷蔵庫の節電に効果が期待できるポイントについてみていきます。
冷蔵庫の節電に効果が期待できるポイントは以下のようなものです。
- 設定温度を調整する
- 設置場所を考える
- ドアの開閉回数と時間を減らす
- 冷蔵庫の負担になるものを入れない
- メンテナンスも大切
冷蔵庫の節電のポイント:設定温度を調整する
冷蔵庫の設定温度を調整することで節電効果が期待できます。冷蔵庫の室内温度よりも少し高めに設定することで、冷蔵庫が稼働し続けることを減らして、エネルギーを消費することができるため節電になるでしょう。冷蔵庫内の設定温度の基準は、広いスペースの冷蔵室2〜5°、野菜室3〜7°、冷凍室が−18°と言われています。
JIS規格で定められた庫内の温度は「強」で1.7°、「中」で4.5°、「弱」で5.5°です。冷蔵室なら4.5°の庫内温度なる「中」で十分と言えるでしょう。具体的には部屋の室温が高い夏場は、冷蔵庫内がよく冷えるように「強」にし、室温が低い冬は「弱」に設定すれば節電効果が期待できます。
冷蔵庫の温度が低すぎると、冷蔵庫が過剰にエネルギーを消費してしまい、また、温度が高すぎると、食品の劣化につながります。冷蔵庫を適温に保つことで、エネルギーを節約し、食品を安心して保存することができるようになります。
JIS規格で定められている冷蔵庫内の設定温度の基準は、冷蔵室が4度、冷凍室が−18度で、これに対し冷蔵庫の設定による庫内の温度は「強」で1.7度、「中」で4.5度、「弱」で5.5度となります。つまり、冷蔵庫の設定温度は「中」でも十分で、「強」だとむしろ冷えすぎだと言えます。
冷蔵庫の節電のポイント:設置場所を考える
冷蔵庫の設置場所を考えるだけで節電効果が期待できます。冷蔵庫は熱を逃がすことで効率よく冷やすことができます。冷蔵庫の熱を逃がすには、周りに遮るものを無くすことが必要です。そのため、冷蔵庫の後ろに壁などがあると熱を逃がせなくなり、余分に電気を使うことになります。冷蔵庫の節電効果を上げるためには、壁から離した位置に設置しましょう。
冷蔵庫の節電のポイント:ドアの開閉回数と時間を減らす
冷蔵庫のドアの開ける回数を減らすことと、開けている時間を短くすることを意識するだけで節電効果が期待できます。冷蔵庫のドアの開閉は電気代に影響します。冷蔵庫のドアの開閉回数が多く、また開けている時間が長くなると外気が入りやすくなり、冷蔵庫の内部の温度が外の温度に近づき室温を上げる原因です。
冷蔵庫のドアの開閉回数を大幅に減らすことと、長い時間開けっ放しにしないことで、上がった室温を元に戻すために使うエネルギーを節約することができ、節電につながるでしょう。
冷蔵庫の節電のポイント:冷蔵庫の負担になるものを入れない
冷蔵庫の負担になるものを入れないことで節電効果が期待できます。熱いままのものを冷蔵庫に入れると冷やすため冷蔵庫のエネルギーを多く使うことになり、多くの電気が必要です。熱いものは常温になってから入れることで節電効果が期待できます。
また熱い食品を冷蔵庫に入れると、急に冷やされることで水滴ができて、腐ったり、カビが発生したりする原因になるため注意が必要です。
冷蔵庫の節電のポイント:メンテナンスも大切
冷蔵庫が古くなると、ドアの部分のパッキンの劣化で閉まりが悪くなり、冷気が外に逃げやすく、室温が上がります。室温が上がれば元の温度に戻す必要があり、電気のムダ使いになるでしょう。冷蔵庫のパッキンの劣化を見極めるためにメンテナンスも大切です。
またメンテナンスによって冷蔵庫内の整理につながり、食品を取り出しやすくなり、ドアを開ける回数を減らすことや開けている時間の短縮ができます。
冷蔵庫の整理による節電ポイント
このようなポイントを行えば、冷蔵庫の節電に効果が期待できます。ここからは、もう一つの節電に効果が期待できる冷蔵庫の整理のポイントについてみていきましょう。
冷蔵庫の整理のポイントは以下のようなものです。
- 整理された環境にする
- 取り出しやすい工夫をする
- 冷凍庫の空間は避ける
冷蔵庫の整理のポイント:整理された環境にする
冷蔵庫を整理された環境にするだけで節電効果が期待できます。冷蔵庫を開けた時にどこに何があるのか、分かりやすくすれば、すぐに取り出せるため、ドアを開けている時間の短縮が可能です。特に奥にあるものは、容器や袋などに入れて名前を書くことをおすすめします。
冷蔵庫を整理された環境にするには、レイアウトを決める方法もおすすめ。つまり、冷蔵庫内をよく使うものと滅多に使わないものなどと区別することです。例えば、冷蔵庫の上段に開封していない食品や賞味期限の長い調味料などを置きます。ドアポケットには、よく使うものを置くといったように決めていれば、必要なものがすぐに取り出せるとともに、賞味期限の管理もしやすくなるでしょう。
冷蔵庫の整理のポイント:取り出しやすい工夫をする
冷蔵庫の中身を取り出しやすいように工夫するだけで節電効果が期待できます。中身を取り出しやすいようにするには、多く詰め込まないことが大切です。詰め込む量が多いと食品と食品の空間が少なくなり、取り出しにくくなります。また空間が少ないことは、冷気の循環の悪さにつながり、結果として電気を余分に使うことになるでしょう。
冷蔵庫の整理のポイント:冷凍庫の空間は避ける
冷蔵庫の冷凍庫内に入れている物と物との空間を避けることで節電効果が期待できます。冷凍庫内の中身が多ければ、冷凍庫内の空間が少なくなり、空気の循環が起こりにくいことから、ドアを開けた時に冷気を逃がしにくくできます。
つまり、庫内の温度が上がらないようにできるということです。庫内の温度が上がらないため、庫内の中身が保冷剤の役割を果たすことになり、効率よく冷凍できます。
まとめ
冷蔵庫は、家庭にある家電製品の中でもっとも多くの電力を消費します。節電で大切なことは、冷蔵庫のエネルギーを必要以上に使わないようにすることです。そのためには冷蔵庫内の整理は欠かせません。冷蔵庫内が整理されていないと、どこに食品があるのかすぐに分からず、取り出しにくく、ドアを開けている時間が長くなります。
冷蔵庫の節電を意識するのであれば、まずは整理整頓し、食品がすぐに分かる工夫をしましょう。その工夫によってドアの開閉回数を減らせます。また開けている時間を短縮することが可能です。さらに冷蔵庫が古いと省エネ仕様でない場合もあり、電気を多く使うことになります。省エネ仕様の新しい冷蔵庫に買い替えることを検討してはいかがでしょうか。