みなさんは、定期的に洗濯機の掃除をしていますか?洗濯機の表面をきれいにしていても、洗濯槽の裏側はカビで真っ黒になっているかもしれません。洗濯機のカビを放置していると、大変な思いをすることになるでしょう。この記事では、洗濯機にカビが生える原因や洗浄方法、さらに洗濯機のカビを防ぐ方法を中心に紹介します。
洗濯機にカビが生えるとどうなる?
洗濯機はカビが繁殖しやすい環境の1つであり、目には見えない洗濯槽の裏側にびっしりと黒カビが生えている可能性があります。では、洗濯機にカビが生えるとどのような問題が起きるのでしょうか。
衣類が臭くなる
カビが繁殖した洗濯機を使うと、衣類の繊維にカビの菌が付着してカビ臭くなってしまいます。カビの臭いは、よく生乾きの臭いに例えられますが、土臭さや泥臭さに感じられる方も多く、香水などでカビ臭さを消すことはできません。むしろ、香水とカビ臭さが混ざって、より不快な気分になってしまうでしょう。
衣類に汚れがつく
洗濯機のカビは、黒カビです。ヘドロのような状態であり、黒カビで真っ黒の洗濯機で衣類を洗うと、剥がれ落ちた黒カビが衣類に付着して汚れてしまいます。大切な衣類にシミがついて、嫌な思いをすることになります。
健康被害を受ける
カビの菌が付着した衣類を着ていると、健康被害を受ける可能性があります。アトピーや蕁麻疹などの皮膚疾患や、咳やくしゃみ、喘息といった気管支系の疾患が代表的な病気です。とくに高齢の方や小さいお子様は、健康被害を受けやすいため注意が必要です。
洗濯機にカビが生える原因
洗濯機のカビは、臭いや汚れ、健康被害といった問題を招くことはわかってもらえましたでしょうか。今度は、洗濯機にカビが生える原因をみてみましょう。とくに「洗濯機は衣類を洗うときにきれいになっている」と思い込んでいる方は、以下の内容を読んでみてください。洗濯機がどれだけカビが繁殖しやすい場所であるかを理解できるはずです。
原因①:衣類の繊維や汚れ
洗濯機で衣類を洗うと、衣類の繊維や汚れが落とされます。洗い落とされた繊維や汚れは極めて小さく、洗濯槽の裏側に入り込んで溜まり続けるため、黒カビの養分になるのです。黒カビは、繊維や汚れを好む菌です。そのため、洗濯機は黒カビにとって最高の環境といわれています。
原因②:洗剤の残りカス
洗濯機で衣類を洗う際は、洗剤や柔軟剤を使いますよね。一見すると、洗剤・柔軟剤は水で洗い流されているように思われますが、実は完全に洗い落とされているわけではなく、洗濯槽内に残っているのです。黒カビは、衣類の繊維や汚れだけではなく、洗剤の残りカスまで養分にするため、一気に繁殖範囲を広げていきます。
原因③:洗濯槽内の湿気
黒カビが繁殖する条件の1つは、湿気です。洗濯機は大量の水を使いますので、湿気が溜まりやすく、しっかりと洗濯槽を乾燥させなければ、すぐに黒カビが繁殖してしまいます。洗濯機は、湿気・衣類の繊維・汚れ・洗剤の残りカスと、黒カビが繁殖する条件がすべて揃っているため、定期的に掃除をすることが大切です。
洗濯機に繁殖したカビを取り除く方法
洗濯機は、カビが繁殖する環境が整っています。そのため、どの家庭の洗濯機にも黒カビが生えていると考えていいでしょう。しかし、繁殖しているカビを取り除かなければ、臭いや汚れ、健康被害を受けてしまいます。そこで今度は、洗濯機に繁殖したカビを取り除く方法を紹介します。
方法①:塩素系漂白剤で浸け置き洗いをする
洗濯機に繁殖したカビを取り除く効果が高い方法は、塩素系漂白剤を使った洗浄です。塩素系漂白剤には強い殺菌効果があり、カビを分解除去してくれます。洗浄の手順は、洗濯機のゴミ取りネットを取り外した状態で、50度前後のお湯を洗濯機いっぱいに溜めます。次に塩素系漂白剤を加えて、標準コースで洗濯機を回します。
洗濯機が止まった後は、洗濯槽内を乾燥させるためにフタを開けて終了です。塩素系漂白剤は80度以上のお湯に混ぜると人体に有毒な塩素ガスが発生するため、お湯の温度に気をつけましょう。
方法②:酸素系漂白剤で浸け置き洗いをする
酸素系漂白剤は、浸け置き洗いにおすすめです。カビを分解除去する効果が高く、洗濯槽内を清潔にしてくれます。洗浄の手順は、50度前後のお湯を洗濯機いっぱいに溜めて、酸素系漂白剤を入れます。次に、脱水なしで5分ほど洗濯機を回して丸1日放置します。時間を置くと、水面に汚れが浮き出てくるため、ゴミ取りネットでゴミを取り除いて、酸素系漂白剤を入れずに通常コースで再度洗濯機を回します。
脱水が完了した後は、フタを開けて洗濯槽内を乾燥させて終了です。酸素系漂白剤を使った洗浄は、夜の間に浸け置きをすることで、時間を無駄にすることなく洗濯機のカビを取り除くことができます。
方法③:重曹とクエン酸で浸け置き洗いをする
料理で重曹とクエン酸を使っている方は多いのではないでしょうか。実は、重曹とクエン酸は、汚れを落とす効果が高いことから便利な掃除アイテムになります。洗浄の手順は、アルカリ性の重曹と、酸性のクエン酸を水をいっぱいに溜めた洗濯機に同量ずつ投入して、一晩浸け置きするだけです。
翌朝には、水面に黒カビや汚れが浮き上がっていますので、ゴミ取りネットで取り除いて通常コースで洗濯機を回すと完了です。最後は、フタを開けて洗濯槽内を乾燥させておきましょう。
洗濯機のカビを防ぐ方法
上記で紹介した洗濯機のカビを取り除く方法は、高い効果があります。衣類がカビ臭く感じていたり、皮膚疾患を患ってしまった方は、すぐに試してみてください。とはいえ、一度カビを除去できたとしても、すぐにカビは繁殖してしまいます。そこで今度は、洗濯機のカビの繁殖を防ぐための方法をみてみましょう。
方法①:洗濯機を洗濯カゴの代わりにしない
洗濯物が溜まるまで、洗濯機に汚れた衣類を入れて洗濯カゴの代わりにしている方はいませんか?実は、脱いだばかりの衣類には汗が染み込んでおり、洗濯槽内の湿度を高めてカビの繁殖を促してしまいます。また、カビの養分になる衣類の繊維や汚れ、食べ物のカスが洗濯槽内に溜まってしまいます。カビの繁殖を早めますので、汚れた衣類は専用の洗濯カゴに入れましょう。
方法②:洗濯後はすぐに衣類を干す
洗濯が完了したことに気づかなかったり、洗濯予約をしていて、洗い終わった衣類を長時間洗濯機のなかに入れっぱなしにしていた経験はありませんか?洗濯機に湿った衣類を放置していると、湿度が上がってカビが繁殖してしまいます。湿気はカビが好む環境になるため、洗濯が終わった後は、洗濯機からすぐに衣類を取り出して干しましょう。
方法③:洗剤の容量を守る
「完全に衣類の汚れを落としたい」という思いから、決められた容量以上の洗剤を使っている方は多いのではないでしょうか。洗剤の量が多いからといって、ひどい汚れが落ちるわけではありません。むしろ、多すぎる洗剤が洗濯槽内に残り、カビの養分になってしまいます。洗濯洗剤は容量を守って、仮に衣類の汚れがひどい場合は、洗濯機で洗う前に浸け置き洗いをして対処しましょう。
方法④:洗濯後は蓋を開けて洗濯槽内を乾燥させる
洗濯機の使用後は、必ずフタを開けて洗濯槽内を乾燥させましょう。洗濯槽内を乾燥させておくことは、カビの繁殖を防ぐ1番の対策といえます。また、洗濯機に乾燥機能が備わっている場合は、定期的に乾燥機能を使うことで、カビの繁殖を防いでくれます。乾燥させることを第一に考えておくと、清潔な洗濯機を保つことができるはずです。
まとめ
洗濯機は、カビが繁殖しやすい環境です。また洗濯機のカビは、湿気と汚れで繁殖します。普段からカビが繁殖しない洗濯機の使い方を習慣づけてみてください。定期的に洗濯機を洗浄して、清潔できれいな衣類を保ちましょう。