ご自宅で電気ポットを使われている人は、どのようなお手入れをされていますか?電気ポットは、定期的にしっかりお手入れをしていなければ、故障に繋がってしまいます。そこで今回は、簡単にできる電気ポットのお手入れ法を中心に紹介します。
目次
電気ポットのお手入れは簡単にできる?
お茶やコーヒー、赤ちゃんの粉ミルクなど温かい飲み物を作るうえで便利な電気ポットですが、案外埃や水垢で内側も外側も汚れています。直接口に入れるものだからこそ清潔にしておくべきですが「電気ポットのお手入れの仕方がわからない」という人も多いはずです。
しかし、電気ポットのお手入れ法はとても簡単であり、なおかつ清潔に保つことができます。「お湯を沸かして保温しているだけ…」とお手入れをサボるのではなく、定期的に洗浄をしてきれいにしておきましょう。
電気ポットのお手入れを怠るとどうなる?
電気ポットは、お湯を沸かして保温するための製品です。だからこそ汚れていないと思い込んで、あまりお手入れをしていない人は多いのではないでしょうか。また、保温している時間が長いため、お手入れするタイミングがないと考える人もいるはずです。しかし、電気ポットのお手入れを怠るといくつもの問題に繋がります。どんな問題が発生するのか、以下の内容をみてみましょう。
①沸騰するまでに時間がかかる
電気ポットは、電気の熱でお湯を沸かしています。定期的にポットの内部をお手入れしなければ、水垢が溜まったり、水道水に含まれるカルシウムやミネラルが酸化して、白い塊 となってこびりついてしてしまうのです。そうなると、熱伝導率が悪くなり沸騰するまでに時間がかかってしまいます。
お湯が使いたくてもぬるいお湯しかできず、設定した温度で保温してくれないなどのトラブルに繋がります。最悪の場合は、完全に故障してしまう可能性があります。
②電気代が高くなる
電気ポットに水垢や錆が溜まって熱伝導率が悪くなると、沸騰と保温に必要な電力量が増えてしまいます。電力量に比例して電気代が高くなるため、家計に影響してくるかもしれません。ちなみに、一般的な2.2リットルサイズの電気ポットの電気代は、1回の沸騰と保温に12~15円とされています。しかし熱伝導率が悪くなると、場合によっては通常の2倍以上の電気代がかかることもあるようです。
10円単位と少額に思えるかもしれませんが、年間を通すと数百円~数千円で変わってきます。近年エネルギー価格が上昇していますので、少しでも節約したいと考えている方は、電気ポットのお手入れという小さなことから始めてみてください。
③保温性が落ちる
電気ポットのお手入れを怠り、水垢や錆で汚れたままにしていると、沸騰したお湯の保温性が落ちてしまいます。電気ポットのメリットである保温性が落ちると、沸騰させたお湯がぬるくなるため、温かい飲み物を作ることができないなどの不便を感じることになるのです。また、保温を保とうと消費電力が増加しますので、電気代だけが高くなってしまいます。
④お湯が臭くなる
電気ポットのお手入れを怠り、水垢や錆びで汚れた状態で使用していると、沸騰しているはずのお湯が臭くなることがあります。錆が付着しているとお湯が錆び臭くなり、水垢が付着していると生臭いお湯になってしまうのです。お湯を沸騰させているから殺菌されているわけではありません。電気ポットの内部はもちろんですが、ゴム製のパッキンを取り外して、隅々までお手入れすることが防臭に繋がります。
電気ポットが汚れる原因
電気ポットのお手入れを怠ることで起きる問題を紹介しましたが「お湯を沸かして保温するだけなのに電気ポットはどうして汚れるの?」と気になっている方がいるのではないでしょうか。しかし実際は、電気ポットは汚れています。そこで今度は、電気ポットが汚れる原因を紹介します。
原因①:水垢
電気ポットが汚れる1番の原因は、ポット内部に残った水気が水垢になるからです。水垢は、水道水に含まれているカルシウムやミネラルが酸化して白く固まったものです。ブラシでこする程度で水垢を落とすことは難しいため、こまめに電気ポットのお手入れをしてポット内部の水気をなくす必要があります。また、水垢は熱伝導率を下げる原因です。電気代に影響するので注意しましょう。
原因②:錆
電気ポットは、電気の熱でお湯を沸かす仕組みになっています。そのため、電気ポットの内部は電導率が高い金属製で覆われているのですが、金属は水によって錆びてしまいます。錆が増えると熱伝導率が下がり、沸騰や保温性が悪くなるため熱いお湯が使えなくなるのです。さらに、熱いお湯にならない割に消費電力は増加するため、これまで以上に電気ポットの電気代が高くなります。
また、錆が水に溶け出す可能性が高く、お湯が錆臭くなるなどの問題にも繋がります。電気代の増加だけではなく、体に悪い影響をもたらしますので、電気ポットは日頃からお手入れすることをおすすめします。
原因③:手垢や埃
これまでは、電気ポットの内部の汚れを中心に解説してきましたが、電気ポットの外側も汚れが溜まりやすい部分です。電気ポットの外側の汚れは、手垢や埃が原因とされており、とくにボタンや持ち手は非常に汚れが溜まりやすい箇所です。
料理中に油や食品がついた手で電気ポットに触れることで、手垢や汚れが蓄積されていきます。また、電気ポットは一定の箇所に固定して動かさない分、埃が溜まりやすくなります。1日の終わりに硬く絞った布巾で全体を拭いて、電気ポットを清潔に保ちましょう。
【簡単!】電気ポットのお手入れ方法3選
電気ポットが汚れる原因を理解できたら、今度は電気ポットのお手入れ法を知りましょう。比較的、簡単にできるお手入れ法ばかりを紹介します。最後まで読んで、すぐにでも電気ポットのお手入れをしてみてください。
お手入れ法①:クエン酸を使って消毒&消臭をする
電気ポット内部の消毒と消臭効果が得られるお手入れ法を紹介します。用意する物は、クエン酸と水だけです。
①100mlのぬるま湯に、小さじ1/2のクエン酸を溶かします。
②電気ポットにぬるま湯に溶かしたクエン酸を入れて、電気ポットが満タンになるまで水を追加します。
③電源をONにして沸騰させて3時間ほど放置します。
④電気ポットのお湯を捨てて、きれいな水で洗い流します。ポイントは、ポットのお湯を注ぎ口から捨てることで、注ぎ口の内部まで消毒&消臭することができます。
1度で汚れが落ちない場合は、上記の工程を何度か繰り返してみてください。また、日中は電気ポットを使うと思いますので、就寝前に実施すると時間のロスをなくすことができます。クエン酸は、水垢を落としたり、消毒&消臭効果があるため、電気ポットをはじめとする様々な電化製品のお手入れに使えるアイテムです。
お手入れ法②:頑固な水垢は重曹とブラシで磨き落とす
クエン酸で落ちない頑固な水垢汚れの場合は、重曹(炭酸水素ナトリウム)とブラシで磨き落としましょう。重曹は、研磨効果が高いため、電気ポット内にこびりついた頑固な水垢や錆を落としてくれます。用意する物は、重曹・ブラシ・タオルだけです。
①重曹と水を混ぜてペースト状にします。
②ブラシにペースト状の重曹をつけて、水垢汚れがひどい箇所を軽く擦るように磨きます。
③ブラシで磨いた後は、固く絞った濡れたタオルで拭きあげます。
しかし重曹の研磨効果は高く、ブラシで強く擦りすぎると電気ポット内部のフッ素加工を傷つけてしまいます。そのため、ブラシで磨く際は力加減に注意しましょう。
お手入れ法③:アルカリ電解水で外側を消毒洗浄する
洗浄・消毒・消臭効果が高いアルカリ電解水は、電気ポットの内側・外側の両方で使える優れたお手入れアイテムです。アルカリ電解水は、その名の通り汚れを電気分解して落としてくれます。ドラッグストアやインターネットで購入することができます。用意するものは、アルカリ電解水とキッチンペーパーや柔らかい布巾だけです。
①アルカリ電解水を染み込ませたキッチンペーパーや布巾で、電気ポットの外側全体を拭きあげます。汚れがひどい箇所は、少し力を加えて擦るときれいに汚れが落ちます。
②電気ポット内部全体にアルカリ電解水を吹きかけて、キッチンペーパーや布巾で拭きあげます。
アルカリ電解水は、洗浄効果が高いにもかかわらず、潜在成分が入っていません。そのため、もし口や目に入っても問題はありません。しかし、アルカリ電解水は刺激が強いため、すぐに洗い流すことをおすすめします。手垢や油汚れを浮き上げてくれますので、さっと一拭きで電気ポットがきれいになります。
まとめ
電気ポットが汚れる原因や、簡単なお手入れ法を中心に紹介しました。電気ポットは、お湯を沸かして保温するだけの使い方ですが、案外汚れているものです。汚れがひどくなるほど、性能が悪くなったり、電気代が高くなってしまいます。クエン酸・重曹・アルカリ電解水は、お近くのドラッグストアで簡単に手に入ります。今回紹介したお手入れ法を試して、電気ポットを清潔にしておきましょう。