普段からご飯を食べている方は多いと思いますが、せっかくであればお米をおいしく炊きたいですよね。おいしくお米が炊けるだけで、食事がどんどん進むはずです。しかし、ほとんどの方は何気なくお米を炊いているのではないでしょうか。おいしいご飯は炊き方にコツがあり、上手にお米を炊くことで、ふっくらと旨味の強いご飯が炊きあがります。そこで今回は、お米をおいしく炊くポイントや裏ワザを紹介します。
目次
炊き方次第でお米はおいしく炊き上がる!
自分で炊いたお米をおいしいと思ったことがなくても、外食先で「お米がおいしい」と思った経験がある方は多いのではないでしょうか。飲食店の場合は、お米の銘柄や水にこだわっているかもしれませんが、安くて古いお米であっても、炊き方次第でお米をおいしく炊きあげることができます。お米が好きな方も、家族のためにお米を炊いている方も、お米がおいしく炊ける方法を覚えましょう。
おいしくお米を炊くための大事なポイント
新米がおいしいことは有名ですが、お米の銘柄や値段で味が変わるわけではありません。安くて古いお米でも、おいしくお米を炊くことができます。まずは、お米をおいしく炊く大事なポイントを紹介します。
①米研ぎの最初の水はすぐに捨てる
お米をおいしく炊くうえで大事なポイントは、米研ぎといわれています。米研ぎは、お米に付着しているヌカやゴミを洗い流すだけではなく、お米に水を含ませる工程でもあります。とくに米研ぎで最初に加える水は、お米が吸収する水の大部分を占めており、炊きあがったご飯の味にも影響します。
そのため、米研ぎの最初に加える水は、お米を研がずにすぐ捨てましょう。また水道水ではなく、天然水やミネラルウォーターを使うと、よりおいしいご飯を炊くことができます。
②お米の研ぎ方は力を入れずに軽く研ぐ
お米を研ぐときに、お米の研ぎ汁が透明になるまで何度も水を入れかえては、ゴシゴシと力を入れている方は多いのではないでしょうか。米研ぎは、あくまでお米に水分を吸収させることと、お米の表面についたヌカやゴミを洗い落とすことが目的の作業です。現代の精米技術は高く、何度も水を変えてお米を研ぐ必要はありません。むしろ、研ぎすぎることでお米がボロボロになるため、水分を吸収することができなくなったり、糖分や旨味成分が流れ出てしまいます。
おいしいお米の炊き方は、指先で2〜3回ほどかき混ぜる作業を数回繰り返す程度で問題ありません。お米の研ぎ汁が白く色が残っているほど、おいしくご飯が炊きあがります。
③炊飯する前にお米を1時間ほど水に浸す
米研ぎが終わった後は、炊飯器のスイッチを入れる前に1時間ほど水に浸すことが大事です。おいしいご飯は、お米がどれだけの量の水を吸収しているかで決まります。炊飯する前の段階で、ある程度の水分を吸収しているのですが、さらにお米に水分を吸収させることで、ふっくらと甘いご飯に炊きあがるのです。時間がかかって面倒に思われるかもしれませんが、おいしいご飯を炊くためにも、1時間ほどお米を水に浸してみてください。
④炊飯器の内釜についた水滴を拭き取る
お米を炊くなかで、火加減がとても難しいといわれています。火加減を間違えると、ご飯の旨味や甘味が逃げてしまうため、おいしいご飯にならないそうです。炊飯器の場合は、電気の熱でお米を炊きあげますが、内釜全体にまんべんなく熱を加えるためには、内釜についた水滴をきれいに拭き取る必要があります。
内釜に水滴が残った状態で炊飯すると、温度にムラができるため、ご飯の味や固さにバラつきが出てしまうのです。研ぎ終わったお米を内釜に移す際は、水滴を残さないようにしっかりと拭き取りましょう。
⑤炊きあがったご飯をほぐして空気を入れる
お米をおいしく炊くために、ご飯の炊きあがりにひと手間加えましょう。ご飯が炊きあがってすぐに、しゃもじでご飯全体を切るようにほぐすのです。シャリ切りと呼ばれる方法なのですが、ご飯をほぐすことで内釜全体に空気が入って、お米の粒がしっかりと立つようになります。また、空気が入ることによってふっくらとしたご飯になるため、お米本来の甘味が増すそうです。
反対に、炊きあがったご飯をシャリ切りせずに放置していると、ご飯の上部と下部で水分量が変わるため、ご飯の固さや甘味にムラがある美味しくないご飯になってしまいます。
お米がおいしく炊ける裏ワザ5選
ここからは、お米がおいしく炊ける裏ワザを紹介します。どこの家庭にもある調味料を加えるだけで、ツヤのあるふっくらとした甘くておいしいご飯が炊きあがります。以下の5つの裏ワザを覚えて、さっそく今日から試してみてください。
①オリーブオイルを入れる
お米を研いで炊飯する前に、オリーブオイルを数滴入れてみてください。オリーブオイルがお米にツヤを出して、見た目からおいしいご飯に炊きあげてくれます。オリーブオイル特有の匂いはなく、油っぽさも残りません。逆にオリーブオイルがお米独特のヌカ臭さを取り除いてくれますので、風味のよいご飯になります。
②にがりを混ぜる
炊飯する前に、お米1合に対して大さじ半分のにがりを加える裏ワザがあります。にがりの成分であるマグネシウムと、お米に含まれるペクチンが結合してお米の表面を包むため、お米の中に水分と旨味を閉じ込めてくれます。にがりは身近なスーパーで手に入りますので、にがりを使って甘くふっくらとしたご飯を炊いてみましょう。
③だし昆布を入れる
お米に深い旨みを出したい場合は、だし昆布がおすすめです。研いだお米を水に浸している間に、だし昆布を入れるだけで深い味わいのあるご飯になります。だし昆布の量は、お米3合に対して5グラム程度で問題ありません。昆布の旨味成分であるグルタミン酸がお米全体に吸収されますので、ふっくらと旨みの強いご飯が炊けるはずです。
しかし、おいしいからといって昆布の量を増やしてしまうと、お米本来の旨みが消されてしまいます。昆布の量は、お好みで決めてみてください。
④はちみつを加える
意外に思われるかもしれませんが、お米2合に対して小さじ1杯のはちみつを入れて、よくかき混ぜたうえで炊飯してみてください。はちみつがお米の表面を包んでくれるため、ツヤのあるご飯が炊きあがります。また、はちみつに含まれるブドウ糖や果糖がお米に吸収されて、よりご飯の甘みと旨味が強くなります。
かといって、はちみつ特有の甘味や風味が残るわけではありません。お米が持つヌカの臭いを消し去ってくれますので、とてもおいしいご飯を炊くことができます。
⑤ひとつまみの塩を加える
お米2合に対してひとつまみの塩を入れると、お米の甘味が増して旨味が強いご飯が炊きあがります。「お米に塩を入れるとしょっぱくなりそう」と思うかもしれませんが、塩おにぎりがほんのりと甘く感じたことがあるのではないでしょうか。塩は、お米の甘味を引き立てる効果が高く、お米のなかに水分と糖分を閉じ込めてくれます。
ポイントは、研いだお米を水に浸している間に塩を入れて、全体に塩がいき渡るように混ぜることです。しっかりとお米に塩を混ぜることで、旨味だけではなくお米の粒立ちもよくなります。
まとめ
お米をおいしく炊くポイントや、お米がおいしく炊ける裏ワザを中心に紹介しました。おいしいご飯は、炊き方次第で新米のような旨味のあるご飯になります。今回紹介した裏ワザは、どの家庭にもある調味料を入れるだけの簡単な方法ばかりです。お米が好きな方も、家族のためにご飯を作っている方も、さっそく試しておいしいご飯を炊いてみてください。