朝食にパンを焼くだけでなく、ピザやお餅を焼いたり、食材を温めたり…と、トースターは生活に欠かせない調理家電です。
使用頻度は電子レンジと同じくらいに高いのではないでしょうか。
しかし、トースターにはいくつかの種類がある上に、発売されているモデルも多く、
どれを選べばいいのか迷ってしまうのも事実です。
前編・後編に分けて、トースターを選ぶ際に気を付けるべきポイントをご紹介します。
トースターを賢く選ぶために、【前編】ではトースターの種類や加熱方式を.整理してみましょう。
目次
三種類のトースタータイプ
トースターには大きく3つのタイプがあり、それぞれ役割が違います。
・オーブントースター
・ポップアップトースター
・ホットサンドメーカー
タイプ別にトースターの特徴を説明いたします。
オーブントースター
庫内のヒーターで食材を温めるのがオーブントースターです。
ヒーターは上下、またはどちらか片方に設置されています。
庫内の広さは食パン二枚を横に並べられるくらいが一般的ですが、1枚だけ焼くモデルや4枚並べられるモデルもあります。
トレーが上下二段になっていて上下でパンを同時に焼けるモデルもあります。
パンを横にして置くスタイルなので、ピザパンなどのようにパンの上に食材を置いて焼くことも可能です。
また、庫内には高さがあるので厚切りパンやロールパンのような厚みのあるパンも焼けますし、
お餅やグラタンなど全般的な焼き料理に対応可能です。
とても使い勝手のいいオーブントースターですが、
難点をあげるなら置き幅が広いところでしょうか。設置スペースはそれなりに必要です。
前述の上下トレーのトースターだと、置き幅がいくぶん狭くなりますが、
それでも食卓に置くには広すぎるかもしれません。オーブントースターは棚などに設置するのがよいでしょう。
天板が耐熱仕様の冷蔵庫の上に設置しているお宅も多いようです。
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ポップアップトースター
本体にあるスロットに挿し込んだパンを焼き上げるのがポップアップトースターです。
パンをスロットに入れてレバーを押し下げるとヒーターが作動します。
トーストが焼けると「ポンッ」と跳ね上がるのが特徴です。その動きがかわいくて食卓が楽しくなりますね。
オーブントースターに比べてパンとヒーターの距離が近くなっているため、焼き時間は短縮されます。
朝の慌ただしい時間帯にはありがたいですね。多くのモデルが焼き加減を調節できるので、
好きな加減で焼いたパンをいただくことができます。焼きすぎて焦げてしまうようなこともありません。
ただし、ポップアップトースターはトーストしか焼けない「専用機」です。
厚切りパンやフランスパン、ロールパンなどはスロットに入りませんし、
食パンであっても購入時には厚さを確認する必要があります。
また、食パンにチーズを乗せるなどの調理加工もできません。
機体は縦型なので、置き幅が狭いことがメリットです。
食卓に置いて目の前でパンを焼くこともできますので、独り暮らしの方にはピッタリかもしれません。
かわいいデザインのモデルも多く、生活を魅力的に飾ってくれる家電です。
アイリスオーヤマ オーブントースター MOT-012
スリムだからちょっとしたスペースに、インテリアにも溶け込むデザイン。ミラーガラス調でキッチンやお部屋に馴染むインテリア性の高いデザイントースターです。
税込 5,480円
ホットサンドメーカー
パンにハムやチーズなどの具材を挟んで焼きあげホットサンドを作るための
「ちょっと変わったトースター」がホットサンドメーカーです。
小さいフライパンを上下に重ね合わせたような形状で、そこにパンや具材を挟みます。
ホットサンドメーカーにはコンロの火力で加熱するタイプのものと、電力で加熱するタイプのものがあります。
パンだけでなく、野菜のグリルに使ったり、
卵とハムでハムエッグを作ったり…と幅広く応用が利き、お手軽なフライパンやホットプレートのように使うことができます。
モデルによってはプレートを付け替えてワッフルやパンケーキを焼けるものもあります。
近年はテレビの情報番組などでもその便利さが紹介されているので、ご覧になった方も多いかと思います。
ライフスタイルや用途、生活環境に合わせてご自身に合ったトースターをお選びください。
次に知っておきたいことがトースターの加熱方式です。オーブントースターを中心に説明いたします。
加熱方式を知ろう
オーブントースターの加熱方式はひとつではありません。
ここでは5つの加熱方式について説明します。
石英管ヒーター
石英ガラスでできた管の中に収められた電熱線で加熱する方式が石英管ヒーターです。
電熱線はコイル状に巻かれています。最もスタンダードな加熱方式だと言えるでしょう。
石英ガラスは高熱になっても熱膨張することがないのが特徴です。
また、水に濡れたとしても割れたり漏電してしまう危険がありません。
ですから、石英ガラスはトースターに最適な材質だと言えますね。
スタンダードな加熱方式ですので、多くのモデルが販売されていおり、
豊富な品ぞろえの中からお望みの機能や価格で選ぶことが可能です。
遠赤外線ヒーター方
放射した遠赤外線を食材の表面で熱に変えて加熱するのが遠赤外線ヒーターです。
より短時間での加熱が可能で、食材の水分が蒸発するスピードよりも早く表面を焼き上げてくれるのが特徴です。
表面をカリッと焼くことができるため、トーストやピザ、お餅、焼き芋はもちろんのこと、
野菜やお肉のグリルにも応用が利きます。
最近では赤外線ヒーターと近赤外線ヒーターを組み合わせたハイブリッドモデルもあり、
食材を表面と内部から効率よく温める二段構えになっています。
遠赤グラファイトヒーター
コンマ数秒という「超」が付く短時間で発熱し始めて、
短時間で庫内に高温状態を作り出す加熱方式が遠赤グラファイトヒーターです。
トーストの内側に水分を閉じ込めたまま、外側を強火で一気に焼き上げ、
「もちっと&カリッと」という理想の食感に仕上げてくれます。
パンだけでなくグリル料理やオーブン料理の全般に使えますが、蒸し料理にも対応できるという優れモノ。幅広い調理をできることが嬉しいですね。
スチーム
あらかじめ庫内に設置した水を蒸発させて庫内に水蒸気を充満させながら食材を加熱する機能です。
食材の水分を失わせずに中はフックラ、外はサクサクに仕上げるのが特徴でトーストやピザには最適です。
ヒーターの補助的にスチームを使うモデルや、100℃以上の高温に熱した「過熱水蒸気」で食材を加熱するモデルもあり、
過熱水蒸気のモデルなら油を使わない「ノンフライ調理」も可能です。
使用するたびに水を補給する手間こそありますが、美味しさを追求したい方にはピッタリです。
コンベクション
庫内のファンで熱風を庫内にまんべんなく循環させながら加熱する機能をコンベクションといいます。
庫内の隅々まで均一に熱が行き渡るため、焼きムラのない均一な焼き上がりに仕上がるのが特徴です。
ローストビーフのような低温でじっくりと熱を通す料理や、
全体を高温で一気に包み込んでしまうノンフライ調理にも対応してくれるので、
いろいろな料理に挑戦することができます。庫内が広いモデルが多いのも大きなメリットです。
まとめ
さて、いかがでしたか。
トースターの種類と加熱方式の違いについて理解していただけたかと思います。
家族構成や生活環境、作りたい料理などを考慮して「理想のトースター」を選んでくださいね。
次回は、トースターを選ぶ際のチェックポイントを紹介します。お楽しみに!