ワインは生活を豊かにしてくれるアイテムです。
ところが、ワインは温度や紫外線の影響によって、簡単に味や香りが劣化してしまう「デリケートな飲み物」。
ワインをおいしく楽しむためには、保管・保存に気をつけることが必要なのです。
ワインを適切に保管してくれるのがワインセラー。
高級家電のイメージばかりが先行して、実態についてはなかなか知られていないワインセラーですが、前回のコラムに引き続き、ワインセラーの基本情報についてご紹介します。
今回はワインセラーの冷却方法の種類をご紹介します。
ワインセラーには3つの冷却方法があります。
それぞれの特徴が異なりますので、機能や使い方を考えてワインセラーを選ぶようにしましょう。
ペルチェ方式
自由に温度制御できる半導体素子「ペルチェ素子」に電流を流して、庫内の温度を一定にキープする方式です。
※室内用ミニ冷蔵庫にも使われている方式です。
【特徴】
・比較的安価でコンパクト
・稼働音や振動が少ない
・軽量な製品が多いので移動も簡単にできる
・冷却パワーはあまり強くない(外気温が高くなると冷えにくい時がある)
・電力で冷却するため電気代が高くなりやすい
価格が低いので、ペルチェ方式は初めてのワインセラーや、2台目に選ぶ方におすすめです。
ただし、冷却力は弱いので、北向きの涼しい部屋などの「涼しいスペース」に設置するようにしましょう。
また、ペルチェ方式のワインセラーはバリエーションが豊富にあるので、デザイン性重視の方にもおすすめです。
アイリスオーヤマ ワインセラー 8本収納 25L 8~18℃ ペルチェ式 PWC-251P-B
コンプレッサー式と違いモーターがなく、音が静かなので、寝室に置いても大丈夫です。
税込 12,500円
コンプレッサー方式
一般的な冷蔵庫と同様に、冷媒の気化熱を利用して冷却した冷気をモーターで循環させる冷却方式です。
【特徴】
・冷却パワーが強い(夏場でも冷却力が衰えない)
・消費電力が少なく、省エネ性能が高い
・ドアの開け閉めによる温度変化に強い
・モーター音が大きい
・振動が大きい
・重量がある
・ペルチェ方式より高額
コンプレッサー方式のワインセラーには、優れた冷却効果があるため、長期保存に向いています。
業務用ワインセラーや、大型セラーに最も使われている事情も納得がいきますね。
熱呼吸方式
冷媒であるアンモニアが気化する際に周りの熱を吸収する性質を利用して温度調節する方式で、「アンモニア方式」とも呼ばれています。
【特徴】
・ペルチェ方式とコンプレッサー方式の中間の冷却能力
・振動が少なく音も静か
・経年変化が少なく、寿命が長い
・一部のメーカーしか取り扱っていないため、選択肢が少ない
※小型冷蔵庫などを販売するドメティック社の製品で、他のメーカーにはアンモニア方式の製品はありません。
気化熱を動力にしているため静音性に優れている上に、本体への負担が少ないので長く使い続けることができることが大きな特徴です。
次回は、ワインセラーを選ぶ際のチェック事項をご紹介します。
アイリスオーヤマ ワインセラー 8本収納 25L 8~18℃ ペルチェ式 PWC-251P-B
コンプレッサー式と違いモーターがなく、音が静かなので、寝室に置いても大丈夫です。
税込 15,333円