どの家庭にも数々の家電が備わっていると思いますが、家電が家のトーンを決定することをご存知でしょうか?誰もが羨むおしゃれな家にするためには、家電のデザインだけではなく、カラーを気にすることが大切です。この記事では、家電と家のトーンの関係性やトーンの基本、家のトーンがまとまる家電選びのポイントを中心に紹介しています。
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目次
家電と家のトーンの関係性とは
冒頭で、家電が家のトーンを決定するとお伝えしましたが、そもそも家電と家のトーンはどのような関係があるのでしょうか。ここでは、家電と家のトーンの関係性を解説します。
(1)家電のカラーが家のトーンに影響する
家電が家のトーンを決める理由は、色と色、さらに色の彩度と明度の組み合わせでトーンが決まるからです。そもそも家電に色があるように、家にも色があります。また色と色には相性があり、相性がよい色を組み合わせると、思い描くトーンを生み出すことができます。
たとえば、家電と家全体をホワイトの同系色で統一すると、家のトーンがすっきりとまとまり、柔らかい雰囲気の部屋を作ることができるのです。また、ホワイトでシンプルにまとめている家にビビッドなカラーの家電を取り入れると、家電がアクセントとなっておしゃれな空間を演出することができます。このように、家電のカラーが家のトーンに与える影響を考えて配色を決めると、理想とする家のトーンを作り上げることができます。
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トーン(色調)の基本
家電のカラーが家のトーンに与える影響について解説しましたが、そもそもトーンのことがわからない方がいらっしゃると思います。そこで、ここではトーンの基本について解説します。
(1)色と色の関係性について
トーンの基本は、色と色の関係性を理解することが前提にあります。まず、色には無彩色と有彩色があり、無彩色は白・黒・グレーなどの色味がない色を指し、反対に有彩色はわずかでも色味がある色をいいます。また、混ぜることで無数の色をあらわすことができる赤・青・黄を色の3原色といい、3原色の配分と組み合わせによって、色にバリエーションを持たせることができます。
さらに、色の3原色に緑を加えた4色は、色を特徴づける色味であり、また色味は光の波長の違いによって変化します。波長が長い光から赤・橙・黄・緑・青・紫と連続的に変化することを色相環といいます。家のトーンはもとより、家電を含めたインテリアの色を考える際は、この色相環を用いて色と色の関係性を確認することが重要です。
(2)トーンの基本について
トーンとは、色の彩度と明度の組み合わせによる色の調子の違いをいいます。すべての色には、明るい・暗い、濃い・淡いなどの調子があり、これらの関係が同じであれば、調和されたトーンになるのです。確認する方法として、赤・橙・黄・緑・青・紫の色相環で隣り合う色は調和したトーンになり、真逆の色は補色となってトーンにアクセントをつける効果があります。
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おすすめのトーンの種類
続いては、上記で解説した色と色の関係性やトーンの基本をもとに、おしゃれな家におすすめのトーンの種類を紹介します。家全体の色味から家電を選んでお気に入りの空間を作ってみてください。
(1)ソフトトーン
ソフトトーンは、全体的に明度高く、彩度が低い色調です。たとえば、ホワイト基調の空間にライトグレーの家電等を組み合わせた空間をソフトトーンといいます。明るく爽やかな家になるのではないでしょうか。また、ソフトトーンにビビッドカラーを取り入れると、空間に変化がでてハイセンスな部屋を作ることができます。
(2)ダークトーン
ダークトーンは、全体的に明度と彩度が低い色調です。たとえば、ブラウン基調の空間に黒の家電等を組み合わせた空間をダークトーンといいます。大人っぽく落ち着いた家にしたい方におすすめです。
(3)ビビッドトーン
ビビッドトーンは、明度は中間、彩度は一番高いトーンの色調です。家と家電を同色系のビビッドカラーでまとめると明るく派手な空間ができます。またビビッドトーンはアクセントに使えるため、ホワイトが基調の部屋に真っ赤な家電を取り入れるコーディネートも人気です。
(4)ライトトーン
12色の色相環において最も彩度が高い色を純色といい、純色に白を加えて淡く明るい色がライトトーンです。家をライトトーンにする場合は、家と家電を同系色でまとめることをおすすめします。
(5)ペールトーン
ペールトーンは、ビビッドトーンの色合いに白を加えて最も明度が高い色をいいます。清潔感があり、柔らかい色合いになるため、家を女性らしく可愛らしい空間にしたい方におすすめのトーンです。家全体をペールトーンで統一したり、アクセントとして取り入れる場合にも使えます。
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家のトーンをまとめる家電選びのポイント
家のカラーコーディネートを決める際は、12色の色相環やカラーパレット(カラーチャート)を用いてみてください。また冒頭でお伝えしたとおり、家のトーンは家電で決まります。そこで、ここでは家のトーンをまとめる家電選びのポイントを解説します。
(1)理想の部屋のイメージを決める
家のトーンを決める家電を選ぶ前に、理想の部屋のイメージを決めておく必要があります。ソフトトーンとダークトーンは真逆の色調であり、部屋の雰囲気が異なるため、家電を選ぶ基準が変わるのです。部屋のイメージを決める際は、壁紙や家具のベースカラーを基準にすることをおすすめします。
(2)家の内装から家電のカラーを選ぶ
家の内装から家電のカラーを選ぶと、家のトーンにまとまりが生まれます。たとえば、壁紙や天井が白色であれば、白色もしくは同系色の家電を選ぶとソフトトーンにまとめることができます。また、ソフトトーンの場合は、ビビッドなカラーの家電を取り入れると、家全体に変化をもたらすことができます。家のトーンの土台は壁紙や家具の色ですが、家のトーンに変化を与える際に家電が役立つのです。家を好みのトーンに変えたい方は、家の内装から家電のカラーを選んでみてください。
(3)家のトーンは3色でまとめる
家のトーンにまとまりを持たせるためには、組み合わせる色の種類を3色でまとめるのが理想とされています。家のトーンは、壁紙や天井のベースカラーと、ソファー等のメインカラー、家電やクッションなどのアクセントカラーで構成し、また構成する色の比率は70:25:5がおすすめです。したがって、家のトーンにおける家電のカラーは5%程度で収めると空間にまとまりが生まれます。もし、家の雰囲気がしっくりこないと思う場合は、構成する色の比率が一致していない可能性があるため、色の比率を調整してみてください。
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まとめ:家のトーンを構成する色の比率を理解しておしゃれな空間を作ろう!
今回は、家電と家のトーンの関係性やトーンの基本、家のトーンがまとまる家電選びのポイントについて紹介してきました。おしゃれな家は、まとまりのあるトーンにすることが大事なポイントです。色と色の組み合わせやトーンの基本を理解し、また家のトーンを決める色の構成比率に合わせて色を組み合わせてみてください。また、壁や天井のベースカラーを変えることは難しいと思いますが、家電のカラーで家のトーンを変えることができます。まずは理想とする部屋のイメージを決めて、それに応じた家電を選ぶとおしゃれな部屋を作ることができるはずです。