独り暮らしの家電[後編]

[前編]で必要な家電はご理解できたと思いますので、[後編]では家電ごとにどのようなものを選ぶべきかを解説します。現在の家電は商品ごとに機能も様々ですので自分の生活スタイルに合ったものを選ぶことが必要となります。

独り暮らしで必要な家電<冷蔵庫>

冷蔵庫を選ぶポイントは、「容量」、「天板」、「霜取り」、「省エネ」、「スマホ連携」の5つです。

容量

あまり自炊をせず、食品や飲料の保管がメインという人は100L〜150Lのコンパクトサイズがおすすめ。必要スペースも小さくていいので、ワンルームでできるだけコンパクトに収めたい場合にも適しています。

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週末だけ料理して作り置きをしておきたい人は150L〜200L程度のサイズ、毎日自炊し、食材を揃えておきたい人は200L〜300Lサイズがおすすめです。

天板

独り暮らしの場合、キッチンスペースに余裕がない場合も多く、冷蔵庫の上を有効活用したいなら耐熱天板のものを選びましょう。冷蔵庫の上に電子レンジなどを乗せて使えます。その際は天板の耐荷重もチェックしておく必要があります。

霜取り

冷蔵庫の冷却方式で「直冷式」のものは本体サイズをコンパクトにでき、価格も抑えることができますが、霜ができやすくなります。霜は冷却効率の低下につながりますので定期的に取り除く必要がありますが、「間冷式」であれば自動霜取り機能がついているのでその手間を省くことができます。

ただし、間冷式は霜取り機能が常時稼働しているのでランニングコストが高くなりますのでメリット・デメリットを理解した上で選択しましょう。

省エネ

冷蔵庫は常に稼働しているので、家電の中でも消費電力量の多い機器です。省エネ性能は1年間で消費する電力量の「年間消費電力量」と、省エネ法で定められた基準の達成度である「省エネ基準達成率」で表されます。カタログや店頭の商品説明に記載されていますので、年間消費電力量ができるだけ小さく、省エネ基準達成率は100%に近いものを選びましょう。

スマホ連携

現在は冷蔵庫にもIOT化が進み、スマホとの連携機能を搭載している製品も多く販売されています。機能としてはスマホから冷蔵庫の設定温度の変更ができたり、給水タンクの補給通知が届いたりします。また、GPSを使い、買い物状況を検知して冷却強度を調節してくれるものまであります。

この他にも独り暮らしで便利に使える機能が色々ありますので、気になる方はどのような機能が使えるのかチェックしてみて下さい。

独り暮らしで必要な家電<洗濯機>

洗濯機を選ぶポイントは「種類」、「容量」、「運転音」、「乾燥機能」、「自動洗浄」の5つです。

種類

洗濯機の種類は「ドラム式」と「縦型タイプ」の2種類です。縦型タイプは本体の価格が安いこと、洗浄力が高いことがメリットですが、その分衣類が傷みやすかったり洗浄に水を多く使うので水道代がかかってしまいます。反対にドラム式では本体価格は高額となってしまいますが、節水タイプのものが多くランニングコストを抑えることができます。

またドラム式は基本的に乾燥機能がついているので洗いから乾燥までを1回の作業で終わらせることができますので、洗濯の時間を短縮できます。独り暮らしでは洗濯以外の家事も自分でおこなう必要があるのでできるだけ手間をかけたくないという人はドラム式洗濯機がおすすめです。

容量

独り暮らしの洗濯量は一般的に「1日あたり1.5㎏」と言われています。つまり、3日分をまとめて洗濯するなら「1.5㎏×3(日)」で4.5㎏となりますので容量は4.5㎏以上のものを選ぶことになり、それ以上の場合は6.0㎏などを選ぶことになります。

しかし大型の洗濯機は高額となりますので、もし大きな容量が必要となる場合は洗濯を2回にわけて行う方法もあります。もちろんこの場合、水の使用量は倍となりますので、どちらが自分の生活に合っているか考えてみましょう。

運転音

洗濯機の稼働音は意外と大きく、マンションやアパートなどの賃貸では気になる点となります。騒音のレベルは「dB(デシベル)」という単位で表され、この数値が大きいと「うるさい」と感じます。一般的には40dB程度なら気にならない騒音レベルと言えます。

乾燥機能

乾燥機能付きの洗濯機なら洗いから乾燥まで1アクションで完結しますので、洗濯に時間をとられたくない人にはおすすめの機能です。ドラム式洗濯機に搭載されていることが多く、乾燥方式として「ヒーター式」、「ヒートポンプ式」、「ヒートサイクル式」の3種類があります。

ヒーター式は安価で乾燥スピードも早いメリットがありますが、その分衣類へのダメージが大きくなります。衣類の洗濯が多く、おしゃれにこだわりたい人はヒートポンプ式、ヒートリサイクル式を選んだ方が良いかもしれません。

自動洗浄

洗濯機は水を使うのでお手入れを怠るとカビや雑菌が繁殖しやすい家電です。見た目きれいに見えても洗濯槽の内側はカビが発生していたりしますので、洗濯槽の洗浄剤などで定期的にお手入れすることをおすすめします。

機種によってはこのお手入れを自動で行ってくれる「自動洗浄機能」を搭載しているので、この手間を省きたい人は検討してみて下さい。

独り暮らしで必要な家電<エアコン>

エアコンを選ぶポイントは「設置スペース」、「適応サイズ」、「省エネ性能」、「便利機能」の4つです。

設置スペース

まず、設置するスペースが確保できているか確認しておきましょう。室内機は概ね天井から50㎝、厚さ30㎝ほどのスペースで設置できますが、使用時にフラップが開くのでカタログでサイズ感をしっかり確認しておくことをおすすめします。

また、設置スペースにコンセントがなく電源がとれないと、コンセントの追加設置作業なども発生してしまいますので、賃貸の場合は事前に確認しておいた方が良いかもしれません。

また室外機も壁とのスペースが必要なので余裕を持った設置場所を確保しておいて下さい。

適応サイズ

エアコンには適応する部屋の大きさがあります。広い部屋にはそれに対応する出力が必要になるからです。カタログや店頭表示に適応サイズが記載されていますので自分の部屋に合ったサイズを選びましょう。部屋の大きさに合ったサイズを選ばないと、高負荷がかかり故障しやすくなったり、無駄な電気を使い、電気代が高くなってしまうことがあります。

サイズ表記で注意したいのは「6〜9畳」といった表記の意味です。これは木造住宅で「6畳」、鉄筋住宅で「9畳」という意味です。「6畳から9畳の部屋用」というわけではないので気を付けましょう。

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また、エアコンを暖房にも使用する場合、暖房の方がパワーを必要としますので、適応サイズは暖房の目安を参考にするようにして下さい。

省エネ性能

家電の中で消費電力の最も大きいのがエアコンです。できるだけ省エネ性能の高い機種を選べば省エネ効果も大きくなります。購入の際は「省エネ基準達成率」、「エネルギー消費効率」という表記の数値を参考にして比較してみましょう。

便利機能

現在のエアコンには様々な便利機能が搭載されています。主なものとして、「空気清浄機能」や「フィルター清掃機能」などです。この他にも「除菌機能」や「加湿機能」などがありますので、自分の使い方で必要な機能が搭載されている製品を探してみて下さい。

独り暮らしで必要な家電<照明器具>

ほとんどの賃貸には設置済みとなっていますが、ついていない場合は自分で購入する必要があります。シーリングライトは適応する部屋のサイズがあり、それぞれ明るさが変わってきますので、部屋の大きさに合った製品を選びましょう。

また、製品によって光の色目を変更できる「調光機能」や人を感知して自動で点灯する「人感センサー」などが搭載されているものもあります。

【まとめ】自分の生活に合わせた家電で独り暮らしを快適に!

独り暮らしを始めるときは色々な出費がかさみますので、できるだけ無駄な出費は避けたいと思います。家電も自分の生活に合わせて独り暮らしを快適にしてくれるものだけを選びたいもの。この記事で、自分に必要な家電やどのような機種を選べば良いかを把握して失敗のない新生活をスタートしましょう。

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