産地別コーヒー豆のひき方〔前編〕

コーヒーを楽しむ時には、コーヒー豆の産地にこだわる方もいるのではないでしょうか。

産地別コーヒー豆のひき方〔前編〕と〔後編〕について解説しますので豆選びの参考にしてくださいね。世界中で栽培されているコーヒー豆は、数百種類以上あります。

自分の好みのコーヒーを楽しむためには、コーヒー豆のそれぞれが持っている独自の風味や特徴を知っておくことが大切です。〔前編〕では「エチオピア」「タンザニア」「ケニア」「コロンビア」「グアテマラ」「ブラジル」「ジャマイカ」産のコーヒー豆の特徴とひき方についてみていきます。

コーヒー豆の品種を理解しておきましょう

コーヒーでもっとも大切なのがコーヒー豆です。コーヒー豆にはさまざまな産地があります。また、コーヒー豆には200以上の品種があり、その元になっているのがアラビカ種とカネフォラ種です。

コーヒー豆の品種:アラビカ種

アラビカ種は、コーヒーの中で最も有名で広く栽培されている品種の一つです。エチオピアコロンビア・ブラジル・メキシコなどの中南米の降水量が多く、湿気が高い環境に適している地域で栽培されます。アラビカ種は、酸味が柔らかく、甘味が強いため、ブレンドにもよく使用されます。

コーヒー豆の品種:カネフォラ種

カネフォラ種は、ロブスタ種とも呼ばれる品種で、ブラジルで開発されたと言われています。ブラジルを中心にアフリカ、中南米などの比較的標高が高く、気温18〜22度ほどで湿気が多い地域で栽培されます。酸味と甘味のバランスが良く、香りも豊かです。ブレンドにも適している品種と言えるでしょう。

産地別コーヒー豆の特徴

ここでは「エチオピア」「タンザニア」「ケニア」「コロンビア」「グアテマラ」「ブラジル」「ジャマイカ」産のコーヒー豆の特徴についてみていきましょう。

産地:エチオピア

産地・エチオピアのコーヒー豆の代表的なのが「キリマンジャロ」です。エチオピア産コーヒー豆は、高山地帯で栽培されることも多いため、酸味が強く、高い香りを持ちます。コーヒー豆は、世界で最も古いコーヒー産地の一つ。高品質なコーヒー豆を生産しています。エチオピア産コーヒー豆は以下のような特徴があります。

  • さまざまな香り
  • 酸味と甘みのバランスが良い
  • 余韻が残る芳酵で重厚な風味

エチオピア産コーヒー豆はフルーツやスパイス、ハーブなどのさまざまな香りが特徴です。特にフルーツの香りが強く、時にはスパイスのような香りに例えられることがあるなど個性的なため、ストレートに向いていると言えます。

酸味と甘みのバランスが良く、苦味が強調されず、味が整っているため飲みやすいです。しっかりした酸味とコクが感じられるため飲んだ後に余韻が感じられます。

産地:タンザニア

産地・タンザニアのコーヒー豆の代表的なのが「キリマンジャロ」です。タンザニア産コーヒー豆は、高山地帯で栽培されることも多いため、酸味が強く、高い香りを持ちます。具体的には、以下のような特徴があります。

  • 香りが強い
  • 個性的な味わい
  • すっきりとした飲み口

柑橘系のフルーツをイメージするような甘酸っぱい香りが特徴です。

強い酸味と苦みを感じられ野性味が漂う個性的な味わいが楽しめるコーヒーと言えます。

酸味と苦味の絶妙なバランスにより、すっきりとした飲み口になります。

産地:ケニア

産地・ケニアのコーヒー豆は、高品質で香り高いことで知られています。主に高標高地帯で栽培され、特に西部の農園で有名です。品種の中でもSL28とSL34が有名で、特にSL28は粒が大きく濃縮されたブルーベリーのような格別の風味で高い評価を受けています。

ケニア産コーヒー豆の特徴は以下のようなことです。

  • 独特な味わい
  • 上品な香り
  • しっかりとしたコクと苦味

豊かな風味とベリーや柑橘系のフルーツをイメージさせるような独特な味わいが楽しめます。酸味が強く、爽やかさのあるフルーティーな香りが特徴です。しっかりとしたコクと苦味とスパイシーさがあるバランスの良い味わいが楽しめるでしょう。

産地:コロンビア

産地・コロンビアのコーヒー豆は、北部・中部・南部の地域によって豆の特徴が変わります。また品種の中でもカトゥーラ、ブルボン、カスティージョが有名で、高品質のコーヒーを生産します。コロンビア産コーヒー豆の特徴は以下のようなことです。

  • バランスが良い
  • 自然な甘さ
  • フルーティな香り

中部と南部の山岳地帯のコーヒー豆は、高品質でバランスの良い味わいが特徴です。特にアンデス地方で栽培されるコーヒー豆は有名です。 北部は、やわらかな苦みと酸味のバランスが良く、すっきりとした味わいが楽しめます。コロンビア産コーヒー豆は、コーヒー豆の時からコーヒーになるとフルーティな香りに変わるのが特徴です。

産地:グアテマラ

産地・グアテマラ(中央アメリカ北部)のコーヒー豆は、山岳地帯の昼間と夜間の寒暖差が激しいところで栽培されています。クセがなく、他の豆に合わせやすいため、ブレンドとして使われることもよくあります。

コーヒー豆を栽培する標高によって7等級にランク付けされ、また産地も7つほどあり、特に有名なのが「アンティグア」。

グアテマラ産コーヒー豆の特徴は以下のようなことです。

  • フルーティーさ
  • しっかりとした酸味とコク
  • 豊かなコク

フルーティーさによってスッキリとした飲み心地のため、クッキーなどのお菓子に合いやすいのが特徴です。しっかりとした酸味とコクによりコクが深く、しっかりとした苦みのある味わいのコーヒーが楽しめます。豊かなコクによって口に含んだ時に、濃厚で風味豊かな味わいが楽しめるでしょう。

産地:ブラジル

産地・ブラジルのコーヒー豆は、南東部ミナスジェライス州のセラード地域が主な産地で、セラードコーヒーが栽培されています。ブラジル産コーヒー豆の特徴は以下のようなことです。

  • 個性的なほのかな甘い香り
  • クセのないあっさりとした飲みやすさ

やわらかめの酸味とナッツやチョコレートのような個性的な甘い香りが特徴です。クセのないあっさりとした飲みやすさとバランスの良い酸味と苦味で、多くの人に受け入れられやすいと言えます。そのためブレンドでの飲み方に向いていると言えるでしょう。

産地:ジャマイカ

産地・ジャマイカのコーヒー豆の代表的なのが「ブルーマウンテン」です。ブルーマウンテン」は粒の大きさによって4つのランクに分けられ、粒が大きい方がランクが高くなります。ジャマイカ産コーヒー豆の特徴は以下のようなことです。

  • 独特な酸味と甘さ
  • 芳醇な香り
  • 絶妙なバランス

酸味と甘さのバランスがよく、これらの独特な風味のコーヒーが楽しめるでしょう。芳醇な香りで、コクがあるのにスッキリとした後味が特徴です。苦味、甘味、香り、コク、酸味のすべてが絶妙のバランスで美味しいコーヒーが楽しめます。

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コーヒー豆のひき方

コーヒー豆のひき方についてみていきましょう。コーヒー豆のひき方は以下5種類。

  1. 極細挽き
  2. 細挽き
  3. 中細挽き
  4. 中挽き
  5. 粗挽き

コーヒー豆のひき方:極細挽き

極細挽きはパウダー状の非常に細かく挽くことを指し、細かく挽くことで酸味や苦味が強く出やすいため、時間をかけて成分を抽出するドリップには向かず、エスプレッソなど短時間で抽出する方法に向いていると言えます。

コーヒー豆のひき方:細挽き

細挽きは、極細挽きより少し粒が大きいほどのひき方をし、酸味や苦味が強い味わいになります。ウォータードリッパーなどにおすすめです。ウォータードリッパーは水を使って時間をかけながら抽出します。そのため温度が低く、酸味や苦味などの成分がより均等に抽出されるため、香りや味が豊かなコーヒーが得られます。

コーヒー豆のひき方:中細挽き

中細挽きは、一般の家庭でよく見られる粒の大きさで、ペーパードリッパーやコーヒーメーカーなどに向いているコーヒー豆のひき方です。

コーヒー豆のひき方:中挽き

中挽きは「グラニュー糖」と「ザラメ」の中間ほどの約1〜1.5㎜くらいの粒の大きさです。中挽きの粒の大きさは、時間をかけてじっくりと抽出するサイフォンやコーヒーメーカーに向いていると言えます。

コーヒー豆のひき方:粗挽き

粗挽きは1〜3mmほどの「ザラメ糖」の粒の大きさです。粒が大きくなるため、布のフィルターを使うネルドリップに向いていると言えます。粗挽きは、焙煎具合や抽出方法によって異なりますが、濃厚なコーヒーになりやすい傾向です。

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まとめ

産地別コーヒー豆のひき方〔前編〕として「エチオピア」「タンザニア」「ケニア」「コロンビア」「グアテマラ」「ブラジル」「ジャマイカ」産のコーヒー豆の特徴についてみてきました。産地別コーヒー豆の特徴は理解できたでしょうか。

次回、産地別コーヒー豆のひき方〔後編〕として「ホンジュラス産」「ベトナム産」「イエメン産」「インドネシア産」「ペルー産」「メキシコ産」「キューバ産」「コスタリカ産」のコーヒー豆の特徴を解説しますので自分の好みに合ったコーヒー豆を見つけるために役立ててくださいね。

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