電子レンジの熱の逃がし方

家電の中でも活躍の機会の多い「電子レンジ」ですが、正しい使い方をご存じですか?実は普段何気なく使っていますが、使い方を間違えると危険もあるのです。ここでは電子レンジが危険な状態と言える熱を持ってしまったときの熱の逃がし方についてご紹介します。

便利な調理家電のひとつである電子レンジですので、正しい使い方で安全に調理できるようにしっかり仕組みと使い方を理解しておきましょう。

電子レンジの仕組み

まず、電子レンジがどのような仕組みで食材を温めているかを理解しておきましょう。

電子レンジ誕生のきっかけ

電子レンジの技術が開発されたのは、昭和20年にアメリカのレイセオン社のスペンサー博士がレーダーの実験中にポケットに入れていたチョコレートが電波の影響で瞬間的に溶けてしまったことから始まりました。これにより、電波で物を加熱できることが分かり、研究が進められたのです。

日本で電子レンジの技術が導入されたのは昭和36年で当初は業務用として開発され、徐々に一般家庭用として普及していきました。

パナソニック 電子レンジ 22L フラットテーブル メタルブラック NE-FL222-K

1000Wインバーターの庫内フラット単機能レンジ。インテリアに調和するデザイン。

税込 “22,800”

電波(電磁波)で食材のみを温める

電子レンジは電波(電磁波)のエネルギーを利用しています。これはテレビやラジオ、高周波治療器などに使われているものと同じで、電波はテレビでは映像、ラジオでは音声、電子レンジでは熱に変換されます。

すべての物質は原子と分子が集まってできており、この原子と分子が振動することで温度を感じるのです。温度の高さは振動の度合いで決まっています。

電子レンジでは食べ物に含まれる「水の分子」を電波の力で振動させ温度を上げています。電子レンジの電波周波数は2450MHzで、水に吸収されやすく水の分子を振動させやすい周波数帯となっているのです。

この電波は陶器やガラスなどの水を含まない物質を透過し、金属は反射しますので金属製の容器では中の食材を温めることができません。

ターンテーブル式とフラットテーブル式の違い

電子レンジには内部に回転するテーブルが設置されている「ターンテーブル式」と、庫内がフラットになっている「フラットテーブル式」の2種類があります。ターンテーブル式は食材を回転させることで加熱ムラを少なくしており、フラットテーブル式はアンテナを回転させることで電波を効率的に拡散させ全体を加熱しています。

フラットテーブル式は庫内がフラットなため、容量いっぱいにスペースを使うことができ、清掃も簡単でおすすめですが、ターンテーブル式より高価となっています。

また、ターンテーブル式で食材を置くときは真ん中ではなく、少しずらして置くと加熱ムラを抑えることができ、効率的に食材を温めることができますので覚えておきましょう。

電子レンジの熱の逃がし方とは

電子レンジを触った時に熱くなってしまっているときはありませんか?ここでは電子レンジが熱をもってしまったときの熱の逃がし方についてご紹介します。

電子レンジは熱くなる?

電子レンジは食品を温める際に本体自体も熱をもちます。よく、電子レンジの上に他の機器を乗せて使っている方もいますが、熱に弱いものは変形したり可燃性のものなら発火の可能性もあります。

電子レンジの上のスペースを使いたいなら耐熱性能のある収納ラックを使いましょう。電子レンジ専用のラックなども販売されており、スチール製や木製のものなど自分のインテリアに合わせて選ぶことができます。

電子レンジの設置方法

電子レンジは熱をもつので、冷却するための吸気口と排気口があります。この空気の流れを遮る設置方法は電子レンジの故障の原因になってしまいます。

電子レンジを設置する場所はできるだけスペースに余裕をもち、壁にくっつけたり、他のものとの隣接は避けるようにし、吸気口・排気口を塞がないように設置しましょう。

アース線の設置で電気も安全に逃がす

電子レンジには「アース線」がついています。アース線は万が一漏電が起こった際に電流を外部に逃がし、感電の危険性を下げてくれる役目があります。また、電子レンジは電波を放出していますので、Wi-Fiなど他の通信機器のノイズの原因となる可能性もあります。

電化製品は水気が苦手ですのでキッチン周りで使う冷蔵庫や電子レンジなどの調理家電にはアース線がついています。つながなくても使用はできますが、安全のためにもつないでおくことをおすすめします。

パナソニック 電子レンジ 22L フラットテーブル メタルブラック NE-FL222-K

1000Wインバーターの庫内フラット単機能レンジ。インテリアに調和するデザイン。

税込 “27,182”

電子レンジでの節電方法

最後に電子レンジを有効に使うため、節電方法についてもご紹介します。

きれいな状態を保つ

電子レンジの内部は食材が飛び散ったりして汚れてしまいます。汚れは熱効率を落とすことになるので、温めに余計な時間がかかり、電気代の増加につながります。電子レンジが汚れてしまった場合はこまめに水拭きなどで清掃しておきましょう。

落ちにくい汚れは重曹水を使った布巾を使って拭き取るときれいに落ちます。汚れの放置は発火の恐れも考えられますので安全のためにも行っておきましょう。

また、外部の急排気口もホコリがつきやすいのでこちらも掃除機などできれいにしておきましょう。

ラップを使う

食材を温める際にラップを使うとラップ内から熱が逃げにくくなるので効率的に温めることができます。また、加熱時の食材の破裂による飛散の防止にもなるので電子レンジ内の汚れを防止することができます。

ラップをすると内部に蒸発した水蒸気が溜まるので、水分を飛ばしたいもの(白米や揚げ物など)は使わない方が美味しく温まりますが、煮物や蒸しものなどは積極的にラップを使いましょう。

食材を温めやすい状態にする

温める食材はできるだけ小分けにしておくと中心までの温め時間を短くすることができるため、節電につながります。

作り置きの冷凍品はできるだけ小分けで保存し、解凍時間を短縮できるようにしておきましょう。また、大きな食材を温める際も細かく切り、下準備した上で温めるようにすると良いでしょう。

新しい物に買い替える

電子レンジを含め家電製品の寿命は概ね10年と言われています。使用状況によっては15年、20年と現役で使える場合もありますが、家電製品の省エネ性能は進化していますので、「まだ使えるから…」と考えるより思い切って買い替えてしまった方が節電につながり経済的な場合もあります。

新機種は機能も豊富になっていますので、新しい料理に挑戦するきっかけになるかもしれません。

【まとめ】電子レンジを正しく使い、安全と節電を心がけよう!

電子レンジはとても便利な調理家電ですが、使い方で漏電や発火の危険もあります。電気代については冷暖房や、照明ほど気にしている人も少ない印象ですが、家電製品ですので、もちろん節電は可能です。電子レンジの仕組みを理解し、正しく使うことで安全に、効率的に利用することができますのでぜひ参考にしてみて下さい。

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