料理に欠かせない家電として「電子レンジ」はほとんどの家庭で利用されています。しかし、日常的に使っている電子レンジですが、節電方法については意識している人は少ないと思います。ここでは電子レンジに入れる食材の置き方で節電する方法について解説します。
電子レンジの仕組み
電子レンジがどのように食材を温めているのかご存じの方は少ないと思いますので、まず電子レンジの仕組みについてご紹介します。
電波(電磁波)を使って「水の分子」を温めている
すべての物質は原子と分子が集まってできています。普段、原子と分子は細かく「振動」しており、私たちが温度を感じるのはこの「振動」の度合いの大きさのことです。この振動が激しくなると私たちが感じる温度が高くなるのです。
電子レンジは電気で「電波(電磁波)」を発生させ、食べ物に当てて食べ物の中に含まれる「水の分子」を振動させて温度を上げています。電子レンジで使われる電波(電磁波)の周波数は、2450MHz(1秒間に24億5000万回繰り返す電波)で水に吸収されやすく水の分子を振動させやすい周波数帯となっています。
電子レンジの電気代はどのくらい?
電気料金の計算は「消費電力(W)×利用時間(h)×電気料金単価(円/kWh)」で導き出されます。電気料金単価を目安として27円/kWhで計算すると、以下のような料金となります
<電子レンジ使用での電気料金>
1分 | 2分 | 3分 | 4分 | 5分 | |
500W | 0.225円 | 0.45円 | 0.675円 | 0.9円 | 1.125円 |
600W | 0.27円 | 0.54円 | 0.81円 | 1.08円 | 1.35円 |
約4分間の使用で1円程度の電気代がかかっていることになります。
電子レンジの置き方で節電
電子レンジに温めたい食材を入れるときに、皆さんはどこに置きますか?実はこの「置き方」で電気代を抑える方法があります。ここでは置き方での節電方法についてご紹介します。
食材の置き方で「節電」が可能?
電子レンジに複数の食材を置くときにほとんどの人が「ターンテーブル」の中央に置いているというアンケート結果があります。しかし、これは間違いです。正しくは、「中央より少しずらして置く」となります。
ターンテーブル式は温めるためのマイクロ波を1方向から照射するので、複数の食材を加熱するときに加熱ムラが生じてしまいます。ターンテーブル式の電子レンジで複数の食材を温めるときは真ん中にまとめて置くのではなく、少しずらして置くようにすることで加熱時間を抑えて効果的に温めることができるのです。
現在はフラット式の電子レンジも多く利用されていますが、こちらは多方向から照射されるものがほとんどですので真ん中に置いた方が効率的に温めることができます。
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その他の電子レンジ節電術とは?
実はこの他にも電子レンジを使う際の節電方法があります。ここでは代表的なものを4つご紹介しますので、前項の「置き方」と合わせて実践してみましょう。
こまめに内部を掃除する
電子レンジの内部が汚れていると熱効率が悪くなり、温める際に時間がかかってしまい余計な電気代の出費となります。電子レンジ内が汚れてたらその都度こまめに清掃を行いましょう。軽い汚れなら水拭きで落とすことができます。
また、水拭きで落ちない汚れは重曹を水に溶かし、電子レンジで温めて重曹水の蒸気を電子レンジ内に浸透させてから拭き取ってみましょう。汚れの放置は電気代がかかる他、発火の可能性もありますので気が付いたときに掃除しておきましょう。
冷凍品は小分けで保存・自然解凍も活用する
料理をまとめてつくり、冷凍保存している人も多いと思いますが、大きなものは内部まで温めるのに時間が必要になります。冷凍品はできるだけ小分けにして保存し、解凍時間を短縮できる工夫をしましょう。もし、味や品質が落ちるものでなければ自然解凍も活用し、できるだけ電子レンジの使用時間を短くできる工夫も必要です。
同じように大きな食材を温めるときも、細かくできるものならできるだけ細かくしてから温めると良いでしょう。
ラップを使う
食材にラップをしてから加熱すると、ラップ内から熱が逃げにくく加熱時間を短縮することができます。また、食材の破裂などによる電子レンジ内の汚れ防止にもつながります。
もちろんラップ内に水蒸気が溜まるので、水分を飛ばしたいご飯もの、揚げ物などは使わない方が良いですが、煮物や蒸しものなら問題ないでしょう。
手動で適切な時間調整をおこなう
最近の電子レンジは様々な便利機能がついており、料理に合わせて自動で温め時間や温度を調節してくれますが、この設定は標準的な調理時間となっていますので、無駄に加熱してしまっている可能性もあります。
できるだけ自分で調節して使った方が節電につながります。
電子レンジを使った方が節電になる?
電子レンジの使用を抑えて節電する方法をご紹介しましたが、電子レンジを使って節電する方法もありますので、こちらもご紹介しておきます。
コップ1杯なら電気ケトルより電子レンジで
コップ1杯の白湯を飲むのに電気ケトルを使っているなら電子レンジで温めた方が電気代を抑えることができます。電気ケトルで沸かすと0.5円ほどかかりますが、水を500wで90秒ほど温めるなら0.33円となります。わずかな差ではありますが手間もかからず、適温ですぐ飲めるメリットもあります。
お茶碗1杯分のごはんは保温より電子レンジで
炊飯器の保温は1時間で0.4円かかり、電子レンジを使うと0.33円となります。帰宅の遅い人が後で別に食事をするなら炊飯器で保温するより、電子レンジで温め直した方が電気代を抑えることができます。
火の通りにくい食材の下ごしらえは電子レンジで
煮物などの際に、じゃがいも、人参など火を通すのに時間のかかる食材は電子レンジで温めておくことで調理時間を短縮することができます。ガスコンロで加熱するより短時間でできるうえ、ガス代より割安に調理することができます。
【まとめ】適切な使い方で電子レンジの節電を実践しよう!
普段何気なく利用している電子レンジですが、使い方次第で電気代を抑え、効率的に利用することができます。現在は省エネ性能の高いモデルもたくさん販売されていますので、10年以上同じものを使っているようなら買い替えるという選択肢もあります。
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電気代も年々高くなっていますし、環境の観点からも節電への取組みは必要となってきます。日々の生活の中でも無駄な電力の消費を抑える工夫を考えていきましょう。
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